神経内科の論文学習Diagnosis and management of progressive ataxia in adults
Pract Neurol 2019;19:196–207.
doi:10.1136/practneurol-2018-002096
成人の進行性失調症における診断と治療 第3回
3回目,今回で最終です.
簡単な内容の部分は省略しています.
※一部,本邦で保険適応の無い検査項目・治療内容もあります.
1回目
2回目
治療介入
治療可能な失調症
グルテン失調や免疫介在性失調を除けば,治療可能な失調はまれである.
- グルテン失調:抗グリアジン抗体陽性の失調症例では,腸管病変がなくてもグルテンフリー食を行うことを勧める.抗体価は6ヶ月ごとの再検して,消失しているか確認する.
- ビタミンE欠乏性失調症:Friedreich失調症と紛らわしい(臨床的にもMRIでも).血清ビタミンE濃度低下はlipid-sdjusted ビタミンEで検査すべきである(遊離ビタミンE濃度は信憑性が乏しく,誤診につながるため).無βリポ蛋白血症を含むビタミンE吸収障害は,類似した表現系を呈する.本症の症例は1500mg/日ほどの補充を要する.