少し前に新しいPapersを使用し始めたところですが,まもなくトライアル期間が終了します.
使い始めた当初は満足していましたが,実際に使い続けてみると細かいところで使いにくいことがわかりました.
そして,結局,Mendeleyに逆戻りしました(*_*)
今回,MendeleyとPapersを色々と使い比べてみたので,覚書として残そうと思います.今後使われる方の参考になればと思います.
総じて言うと,
- 無料で使いたい人 → Mendeley
- リファレンス機能を使いたい人 → Papers
- 特にこだわりがない人 →Mendeley
文献管理する際の機能
メタデータ検索
文献のタイトル,ジャーナル名,Abstruct,発行年などを自動で取得する機能です。
Mendeley:自動取得,手動入力
Papers:自動取得,手動入力,検索選択式(タイトルなどを入力すると候補が見つかって選択できる)
Supplement自動取得
Mendeley:おそらく無い.
Papers:あり (PDFをインポートするとSupplementも自動で取得される)
文献へのタグ付け機能
Mendeley:あり.
Papers:あり.
Webライブラリ
クラウドにアップした論文をWebブラウザ上で閲覧する機能です.
Mendeley:あり.
Papers:あり.
おすすめ文献提示
ライブラリ中の論文を元に,ユーザーにお勧めする論文を提示してくれる機能です.
Mendeley:なし.
Papers:あり.
関連文献
個々の論文に関連する論文を提示してくれる機能です.
Mendeley:あり.
Papers:あり.
文献閲覧時の機能
アノテーション機能
文献にマーカーや下線、メモ書きなどを加える機能です。
マーカー
Mendeley:あり(8色)
←Mendeleyでのマーカー色
Papers:あり (4色)
←Papersでのマーカー色
下線
Mendeley:なし
Papers:あり(4色)
←Papersでの下線の色
コメント作成機能(いわゆるノート、付箋機能)
Mendeley:あり(8色)
Papers:あり (4色)
手書き
Mendeley:なし
Papers:あり (色は7種類.線の太さ,透過性,滑らかさを調整できる)
←Papersでの手書きの色
リファレンス・リンク機能
リファレンス文献のリンクを一覧で表示する機能.
Mendeley:なし
Papers:あり
←Papersでのリファレンス表示機能.
Figure抽出機能
論文中のFigureと,その注釈を一覧表示してくれる機能です.
Mendeley:なし.
Papers:ある.
←PapersでのFigure抽出機能
ジャーナル・メトリクス
閲覧している論文の被引用数,RCR(Relatibe Citation Ratio)などを表示する機能です.
Mendeley:なし.
Papers:あり.
←Papersでのジャーナルメトリクス
動作性・安定性
文献PDF閲覧やクラウド同期の速度や,MendeleyとPapersほぼ同等と思いましたが,全体的にMendeleyの方が動作が軽快に感じます.
Mendeleyデスクトップソフト(Windows)は稀に予期せぬ強制終了があります.
対応するOS
Mendeley:Windows,Mac,Android,iOS,Linux.
Papers:Windows,Mac,Android,iOS.
ワード文章への引用作成プラグイン
Microsoft Wordのプラグイン
Mendeley:あり.
Papers:あり.
LibreOfficeのプラグイン
Mendeley:あり.
Papers:なし.
GoogleDocsのプラグイン
Mendeley:なし.
Papers:なし (今後実装予定?)
無料版・有料版
無料で使用できる範囲
Mendeley:2GBの範囲であれば全機能使用可.
Papers:すでにアップしているPDF閲覧は可能.新規のPDFインポートはできない.検索機能から文献情報のみをインポートすることはできる.制限多い.
有料版の値段
Mendeley:5GBは1月で5.5ドル(年間契約なら1月4.99ドル)
Papers:年間契約で1月5ドル
容量
目安としては,500~600論文で1GBと思ってください(PDFの容量により変わります)
Mendeley:無料は2GBまで.有料版では5GB,10GB,無制限など.
Papers:容量制限なし.